展示情報
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ワタナベメイ 個展
3月22日(水)~4月13日(木)
10:00~19:00
作家在廊期間 3月22日、3月25日、3月26日、4月8日、4月9日
リアル/バーチャルのすがた
ワタナベメイは、これまで「人物」をモティーフとした作品を主に制作してきました。その作品は、特定の人物やキャラクターを表現、表象しているのではなく、フィクションであるからこそ可能となる「無機質で可変的な身体の一面」をテーマとして表現しています。作品は、絵画、銅版画やシルクスクリーン技法による版画、デジタルファブリケーションを用いた 3Dオブジェクト、透明という情報を含む Portable Network Graphicsデータといった、特定の表現技法に依ることなく制作されています。
ワタナベメイの作品は、ある「型」からヴァリエーションを派生させる・・・着せ替え人形のような作品制作プロセスがあると感じられます。それは、作品の一回性、唯一性をもっているオリジナルとしてのタブローを新たな図像として置き換えるようなものではなく、作家自身で無制限にオリジナルとしてのタブローを反復していく過程によって、翻って、着せ替える前の身体(=オリジナルとしてのタブロー)がもっていた「うつくしさ」について、思いをめぐらせるための行為のようです。また、私たちが生きる現在の実社会は、リアルとバーチャルが複雑に関係しあうことで形成されています。このように思いを巡らせてみると、ワタナベメイの作品に表象されている仮想現実の中にある分身(=アバター)や、空想上に住む一角獣(=ユニコーン)は、リアル/バーチャルのすがたなのかもしれません。
本個展「fig」は、ワタナベメイの過去作品から選出されたいわゆる「アンソロジー」に新作を加え、現在までのワタナベメイという作家の思考を最も体現できる展示となっています。ひとつひとつの作品を星座のように結びながら鑑賞していくことで、ワタナベメイが描く「無機質で可変的な身体」にふれることができるかもしれません。 (文:飯塚純/美術家)
ワタナベメイ
■ 個展
2012年ワタナベメイ展(小羊画廊・新潟)【’13,】
2014年ワタナベメイ展(羊画廊・新潟)【’15】
2016年ワタナベメイ展「ファンシーポートレート」(羊画廊・新潟)
2017年ワタナベメイ展「きみのポートレート」(羊画廊・新潟)
2018年ワタナベメイ展(豊栄地区公民館・新潟)
ワタナベメイ展「私のポートレート」(羊画廊・新潟)
2019年ワタナベメイ展「かおをつくる」(羊画廊・新潟)
2020年ワタナベメイ展「いろんなからだ」(羊画廊・新潟)
2021年「object」(maison de たびのそら屋・新潟)
2022年ワタナベメイ展「レンダリング」(羊画廊・新潟)
ワタナベメイ展「composition」(豊栄地区公民館・新潟)
■ グループ展
2010年NIIGATAオフィスアートストリート(新潟市柾谷小路周辺・新潟)【’11,‘12】
2011年コニカミノルタエコ&アートアワード(コニカミノルタギャラリー・東京)
弥彦野外アート展/まちなかギャラリー展(弥彦文化会館・新潟)
2012年大地の芸術祭越後妻有2012冬・雪アートプロジェクト(まつだい農舞台周辺・新潟)
2016年EXIST Vol.11(JINEN GALLERY・東京)
2018年 VOCA展 現代美術の展望–新しい平面の作家たち(上野の森美術館・東京)
KOSUDO TIXTILE WINDOUS 2018(町屋ラボ他・新潟)
2019年コンシン展(gallery UG・東京)
2020年美術にみる 型とシンボル展(北区郷土博物館・新潟) 他多数
■ アートフェア
2012年DEAGU ARTFAIR(EXCO・大邱・韓国)【’13】
2014年Korea International Art Fair(COEX・ソウル・韓国)【’16, ’17, ’18, ’19】
2018年ART BUSAN(BEXCO・釜山・韓国)【’19】
BAMA(BEXCO・釜山・韓国)【’19】
2019年3331 ART FAIR(3331 Arts Chiyoda・東京)【‘21,’22】
■ 受賞歴
2010年NIIGATAオフィスアートストリート 商工会議所特別賞
2011年コニカミノルタエコ&アートアワード 入選
NIIGATAオフィスアートストリート 商工会議所特別賞